妊娠と薬

妊婦さんに処方している漢方 つわり

多くの妊婦さんが、妊娠中に最も辛い症状として挙げるのが「つわり」です。つわりは人によって症状が千差万別です。吐き気がする、食べられないという方もいれば、食べていないと気持ち悪いという方もいますし、ダメなにおいも人によって違います。つわりで苦しむ期間が短い人もいれば、妊娠後期までつわりの症状が治まらない人もいるので、できるだけ症状を抑えたいところです。

丸山記念病院では、つわりに対して漢方薬を処方するケースが多いです。つわりの場合「半夏(はんげ)」という成分の入っているものをよく使用します。半夏は嘔吐や吐き気に効能のある漢方薬で、胃腸症状を改善した時に用います。

代表的なところでは「小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)」という薬があります。半夏に加え「茯苓(かぶく)」というめまいや動悸に効能のある成分を入れた漢方薬です。

また「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」という漢方薬もあります。これは「黄連(おうれん)」などの成分が入っており、胃のムカムカ、胃酸の出過ぎによる不快感を抑える薬です。

不安が強かったり、心配性だったり、ストレスに悩みがちの方には「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」という漢方薬を処方する場合もあります。

身体に合うと即効性もありますので、飲んでみて、効果があり飲みやすい薬を続けていきます。

お薬などを服用しても症状が良くならず、水分が摂れない状態になってしまうと脱水になってしまうので、入院して点滴をした方が早く良くなります。

さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
〒339-8521 埼玉県さいたま市岩槻区本町2-10-5
一般外来 午前8:30~12:30
毎週水曜日、第一日曜日、祝日は休診
(診療スケジュールはこちらをご確認ください。)

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