妊娠中に悩まされる様々な症状に対し、処方している漢方薬をシリーズ的に紹介していきたいと思います。
今回は「頭痛」です。
元々妊娠しているかにかかわらず、頭痛持ちの方は多いです。妊娠で頭痛の症状がひどくなるケースも少なくありません。
妊娠中は、頭痛が起こっても薬が飲めないと思って我慢してしまう人も多いのですが、アセトアミノフェンであれば服用しても問題ありません。
ただし痛み止めの薬を長期間飲み続けるのは、余り良いことではありません。症状を和らげて、痛み止めを飲む回数を減らすのに漢方薬は有効です。
五苓散(ごれいさん)は、むくみを取る効能がある漢方薬です。むくみを取ることで頭痛にも効果が期待できます。
また肩こりからくる頭痛には、葛根湯(かっこんとう)も有効です。葛根湯というと、風邪薬のイメージが強いと思いますが、体を温め、炎症を抑えるというのが、葛根湯の効能です。そのため、風邪だけではなく、頭痛や肩こりの治療にもよく用いられます。
片頭痛には呉茱萸湯(ごしゅういとう)も有効です。片頭痛は強い痛みや、吐き気を伴うような場合もありますが、呉茱萸湯は、そのような頭痛の治療に使われます。
上にも書きましたが、妊娠中、薬を飲んではいけないと思っている方がいます。しかし、きちんと用量・用法を守って服用すれば問題はありません。漢方薬は副作用が少なく、体質に合えば症状を和らげることができるので、辛い症状があれば、まず相談してください。
さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
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