前回に引き続き、妊婦さんの体重と運動についてのお話です。体重のコントロールには運動も大切ですが、妊娠時は運動不足になりがちです。適切な運動を心掛けるようにしましょう。
まず妊婦さんの運動については、基本的にあまり制限をせずに行っても問題ありません。もちろん強負荷のトレーニングや、相手との接触がある競技、腹部を強く圧迫するような運動はNGですが、「ややきつい」くらいの運動はしてもよいとされています。
ただ運動の許容範囲にも当然個人差はあります。切迫流産歴がある人や子宮口が開きやすい人などはかなり気をつけなければなりませんし、逆に強い運動しても全く問題ない人もいます。定期的な診察で、都度都度きちんと評価していくことが重要です。極端な話をすれば、産んでいい週数になれば子宮口が開いても問題ないわけですから、激しい運動をしても問題ないということになります。
ちなみに「運動は安定期に入ってから」というようなことをよく耳にしますが、産科の医学用語には「安定期」という言葉はありません。一般的には胎盤の完成する12~15週目あたりが安定期と呼ばれていますが、この時期でも子宮口が開いてしまう方もますし、逆に妊娠のごく初期からずっと安定している人もいます。
適切な運動はストレス解消にもなります。きちんと診察を受け、ご自身の身体の状況を確認し、健康的な妊娠生活を送ってください。
さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
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