妊娠と薬

妊娠中に湿布などの鎮痛剤・消炎剤を使用しても大丈夫?

妊娠中はお腹が大きくなるにつれ、腰痛などに悩まされる方も多いと思います。症状の緩和のために湿布や塗るタイプの鎮痛剤などを使用しても問題ないか?というご質問をいただくことがあります。

まず大前提として妊婦さん用に100%安全な薬として認定されているものはひとつもありません。何かの症状があった時に、副作用などのリスクを考慮したうえで治療のために使用するということになります。

鎮痛剤や消炎剤の有効成分として広く知られているロキソニンも、高濃度に曝露すると、お腹の赤ちゃんの発育に問題があることが分かっており、基本的に薬の添付文書では使用してはいけないという「禁忌」扱いになっています。ただし痛み止めとして皮膚に貼る、塗る形で使用した場合の経皮吸収では、そこまでの高濃度には達しません。

以上の事から、個人の見解としては使用してもそれほど問題ないとは思いますが、医師として100%大丈夫と言うことはできないのです。

ちなみにカプサイシン温湿布などの薬ではないものでしたら使用しても問題ありません。

関連記事

  1. 妊娠と薬

    授乳中の薬の服用は大丈夫?

    授乳中は、お母さん自身が口にするものが赤ちゃんに影響するのではないかと…

  2. 予防接種

    母子手帳はとても大切

    母子手帳は妊娠中の検査結果やお子さんの成長記録をつける、お母さんと赤ち…

  3. 妊娠と薬

    妊婦さんに処方する鉄剤

    妊婦さんによく処方する薬に「鉄剤」があります。丸山記念病院では…

  4. 妊娠についてよくある質問

    妊婦と尿漏れ

    妊娠中、特に後期になると膀胱が圧迫されるため、尿漏れを起こすことがあり…

  5. 妊娠と薬

    妊婦さんに処方している漢方 頭痛

    妊娠中に悩まされる様々な症状に対し、処方している漢方薬をシリーズ的に紹…

  6. アレルギー

    妊娠中のアレルギーは遺伝するのか?

    妊婦さんにとって、お子さんが何らかのアレルギーになってしまうことは、心…

  1. 高齢出産

    高齢出産とは一般的に何歳くらいから?
  2. 不妊治療

    不妊治療 保険適用で変化した事
  3. 妊娠についてよくある質問

    お腹の中の赤ちゃんの体重が増えない時は?
  4. 妊娠と薬

    妊娠と花粉症
  5. 婦人科の病気

    低用量ピルとLEP(レップ)について
PAGE TOP