妊娠と薬

妊婦さんがインフルエンザにかかったかも?その時は?

今シーズンはインフルエンザが流行しています。12月3日現在のデータでは、埼玉県では警報レベル、さいたま市でも注意報レベルの流行状況です。
手洗いやマスク等、感染症対策をしっかりと行って、なるべく感染しないようにしてください。

とは言え、これだけ流行していると当然感染する可能性はあるので、今回は、もし妊婦さんがインフルエンザに感染してしまった場合、もしくは感染したかも?という場合について、書いていきたいと思います。

まずインフルエンザにかかったかも?怪しいな?という時には、一般の薬局でも検査キットを購入することもできます。
もし心配であれば買って置いておくのもいいかもしれません。

検査キットについては、ウイルス量がある程度増えてからでないと反応が出ないので、発熱してすぐに使用しても正しく結果が出ません。発熱から1日経ってから使うようにしてください。(ちなみに病院で行う検査でもそれは同様です。)

ただし、インフルエンザにおいては、検査をして陽性であるという判定を出すこと自体は必ずしも重要ではありません。
例えばお子さんがインフルエンザに感染して、お母さんである妊婦さんも熱が出た場合、これはほぼインフルエンザといっても問題ありません。「みなし陽性」という判断で、お薬を処方します。

タミフルやイナビルなどのインフルエンザの治療薬は、ウイルスの増加を抑えることで熱が下がるのを早めたり、症状がひどくなるのを抑える効果があります。そのため、なるべく早めに服用するのが理想です。検査をするために1日待つくらいであれば、みなし陽性でお薬を服用した方が良いのです。

インフルエンザの薬は妊婦さんが服用しても安全性に全く問題はありません。どの週数でも服用できます。

また発熱などの症状が出ていなくても、予防投与として服用することも可能です。お子さんや家族がインフルエンザの判定を受けて発熱したら、自費にはなってしまいますが、予防投与をしてしまうのも一つの手です。

さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
〒339-8521 埼玉県さいたま市岩槻区本町2-10-5
一般外来 午前8:30~12:30
毎週水曜日、第一日曜日、祝日は休診
(診療スケジュールはこちらをご確認ください。)

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