日本でも新型コロナウイルスに対する予防接種が始まっています。
今回のワクチンについて、妊婦さんは接種した方が良いかということについてお話したいと思います。
まず妊婦さんが新型コロナウイルスに感染した場合、妊娠していない人と特に変わらないという報告があります。
現在国内ではファイザー社のmRNAワクチンが使用されていますが、このタイプのワクチンは理論上胎児には余り影響を及ぼさないと考えられています。
ただ世界初のタイプのワクチンですので、実際のところは接種しないと分からないという面もあります。
臨床試験についても妊婦さんに対しては十分なデータが無く、これから様々なデータが集められるというのが実情です。
アメリカでは妊婦さんにも接種が推奨されていますが、ヨーロッパ各国では様子見が多いといったイメージで、世界でも対応は割れています。
日本については高齢者などと違って、妊婦さんは優先的に接種をする対象にはなっていません。
妊婦さんについては、主治医と相談の上、希望者については接種する方向になりそうです。(ちなみに妊婦さん以外の16歳以上への接種については「努力義務」となるので、原則的に全員に接種を勧める方向性です。)
現在はまだ医療従事者への先行接種となっており、一般の方の接種が始まるのは4月以降になると思われます。ファイザー社がアメリカで妊婦さんへの臨床試験を始めたというニュースもありましたので、これから少しずつ情報・データが集まると思います。
まずはそれらの情報を待って、ワクチンを接種するかどうか、冷静に判断をなさっていただくのが良いと思います。