月経

婦人科の病気・症状に処方する漢方

婦人科の病気や症状に対しては婦人科三大処方と言われる漢方薬があります。「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」・「加味逍遙散(かみしょうようさん)」・「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」の3つです。症状、体型、体質に合わせ、これらの漢方薬を使い分けて症状の改善を目指していきます。

例えば当帰芍薬散は、冷え体質の方に有効です。診察では、舌を見て歯の痕がついているような場合、冷えからくるむくみの可能性が高く、当帰芍薬散の効果が期待できます。

桂枝茯苓丸は、逆にほてりや赤ら顔が見られる方におすすめの漢方薬です。加味逍遙散はその中間と言われていますが、「サイコ」という成分が精神安定作用があるので、イライラや気分不快、生理前に心が不安定になるというような方には効果が期待できます。

月経関連で月経痛がひどい方や出血が多い方などにはLEP(低用量ピルと同じ成分です)も選択肢になりますが、肥満や高血圧の気がある方は血栓症のリスクが高いため、喫煙している方などにはあまり処方しません。
その場合はプロゲスチン(黄体ホルモン剤)を処方することが多いですが、ホルモンのお薬を飲むことに抵抗がある患者さまもいます。

また当然妊娠を考えている方には、ピルを処方することはできないため、その場合は漢方薬が活躍することになります。

さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
〒339-8521 埼玉県さいたま市岩槻区本町2-10-5
一般外来 午前8:30~12:30
毎週水曜日、第一日曜日、祝日は休診
(診療スケジュールはこちらをご確認ください。)

関連記事

  1. 産婦人科とは?

    辛い症状に我慢をしないで、気軽に産婦人科を受診しましょう!

    女性の場合、月経不順や生理痛、貧血、冷え性、更年期障害など明確に病気と…

  2. 妊娠と薬

    妊娠中の睡眠

    妊娠初期は黄体ホルモンの影響で眠くなります。それ以降は、特別眠…

  3. 不妊治療

    子宮内膜症とは?

    近年、女性が患う病気の中でも、よく耳にするようになったのが「子宮内膜症…

  4. 婦人科の病気

    女性ホルモンが及ぼす影響

    女性ホルモンは、女性の身体と心のどちらにも大きな影響を与えることが分か…

  5. 婦人科の病気

    低用量ピルとLEP(レップ)について

    「ピル」という表現は経口避妊薬に使うものです。婦人科では生理痛…

  6. 妊娠と薬

    妊婦さんに処方している漢方 便秘

    元々女性に多い便秘ですが、妊娠するとそれまで便秘では無かった方でも便秘…

  1. 妊娠についてよくある質問

    妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは?
  2. 妊娠についてよくある質問

    妊娠時に積極的に摂りたい栄養素/摂り過ぎてはいけないもの
  3. 感染症

    感染症が広がりやすい冬の感染症対策
  4. 妊娠と薬

    妊婦さんに処方している漢方 つわり
  5. 妊娠についてよくある質問

    早産っていつから?
PAGE TOP