婦人科の病気や症状に対しては婦人科三大処方と言われる漢方薬があります。「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」・「加味逍遙散(かみしょうようさん)」・「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」の3つです。症状、体型、体質に合わせ、これらの漢方薬を使い分けて症状の改善を目指していきます。
例えば当帰芍薬散は、冷え体質の方に有効です。診察では、舌を見て歯の痕がついているような場合、冷えからくるむくみの可能性が高く、当帰芍薬散の効果が期待できます。
桂枝茯苓丸は、逆にほてりや赤ら顔が見られる方におすすめの漢方薬です。加味逍遙散はその中間と言われていますが、「サイコ」という成分が精神安定作用があるので、イライラや気分不快、生理前に心が不安定になるというような方には効果が期待できます。
月経関連で月経痛がひどい方や出血が多い方などにはLEP(低用量ピルと同じ成分です)も選択肢になりますが、肥満や高血圧の気がある方は血栓症のリスクが高いため、喫煙している方などにはあまり処方しません。
その場合はプロゲスチン(黄体ホルモン剤)を処方することが多いですが、ホルモンのお薬を飲むことに抵抗がある患者さまもいます。
また当然妊娠を考えている方には、ピルを処方することはできないため、その場合は漢方薬が活躍することになります。
さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
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