妊婦さんによく処方する薬に「鉄剤」があります。
丸山記念病院では、妊婦さんの3人に1人は鉄剤を処方するくらいで、妊婦さんに最も出す薬と言ってもいいかもしれません。
妊娠すると、体の中を流れる血液の量が増え、血液が薄まり、見かけ上貧血になる人が多くなります。ヘモグロビン値11g/dl未満の場合、貧血と診断します。そのほか、赤血球の大きさの値なども検査し、鉄分が不足していないかどうかも調べます。
妊娠するとお腹の赤ちゃんに鉄分を取られるため、妊娠前より多めに鉄分を必要とします。また出産では予期しない出血をすることもあるため、鉄分は多めに取っておいた方が安心です。
鉄剤を飲むと便秘になったり、気持ち悪くなることから、余り飲みたくないという方もいますが、人によっては絶対に飲む必要が出てくる大切なお薬です。どうしても飲めない場合は点滴で入れることもあります。
また鉄を含んだサプリで代用できるかも聞かれることがありますが、サプリに含まれる成分は、処方薬と比べると10分の1以下なので、飲まないよりはマシという程度で症状の改善は見込めません。
さいたま市の産婦人科 丸山記念病院
〒339-8521 埼玉県さいたま市岩槻区本町2-10-5
一般外来 午前8:30~12:30
毎週水曜日、第一日曜日、祝日は休診
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